ヨーロッパアルプス 名峰登頂
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ブライトホルンにチャレンジ ヨーロッパアルプスの4000m峰の中で、最も登りやすい山の一つ。ロープウェイで標高3800mまで登れ、アタック時の標高差は300m。アイゼン歩行の経験があればチャレンジ可能です。 【同レベル】 アラリンホルン ・ ヴァイスミーツ など ヨーロッパアルプス名峰登頂への AG流ステップアップ メンヒ・ユングフラウにチャレンジ メンヒはアルプス登山入門コース。雪稜中心の登山ですが、短い時間ながらナイフリッジや岩稜帯など緊張する場面もあります。ユングフラウは、岩と雪のミックスルートの登竜門です。 【同レベル】 ポルックス ・ カストール など モンブランにチャレンジ ヨーロッパアルプス最高峰。グーテ小屋までの岩稜ルートと小屋から上の雪稜ルートに別れます。標高も高く、標高差もあるので、しっかりとした体力とスピートなど、総合的な技術が必要となります。 【同レベル】 モンテローザ ・ ドム など マッターホルンにチャレンジ 岩稜中心の登山。頂上近くの雪田でアイゼン登攀も含まれます。核心部には固定ロープがあります。技術的な難易度は高くありませんが、1000m近い標高差が登れる体力とスピードが求められます。 【同レベル】 ベッターホルン ・ ダンデジュアン など アイガーにチャレンジ 岩と雪のミックス登山。一方向に縦走するルートなので後戻りができません。ピッケルを駆使するナイフリッジ、連続する懸垂下降など、より総合的な技術、体力、経験が求められます。 【同レベル】 グランドジョラス ・ シュレックホルン など 雪 稜 中 心 の 登 山 岩 稜 中 心 の 登 山 山を歩き始めてから、一歩づつステップアップをしながら、憧れのヨーロッパアルプス名峰登頂を目指すまでのチャート表です。自分の技術度・体力度を考えて、次のステップをチェックして下さい。 ここまでステップアップしたら ここまでステップアップしたら ステップ1 「初めての山歩きから夏山登山まで」 初めて山歩きをする人が、装備の使い方、パッキング、フットワークなどの登山の基本をマスターして、足場の不安定なガレ場、ザレ場を経験。 標高差800m程度の山を余裕を持って登れる体力をつけ、山に慣れながら、低山から標高2000m程度の一般ルートを、余裕をもって歩けるようになるとクリアです。 ステップ2 「日本アルプスの3000m級クラス」 よりバランスが必要で、軽く手を使う岩場、鎖場、雪渓などを通過したり、雪の降ったすぐ後の低山、残雪期のアルプスなどでアイゼン歩行を経験。 標高差1000mの程度の山を余裕を持って登り、山小屋に宿泊して連日登山できる体力が必要。本格的な岩稜が含まれない北アルプスなどの3000m級の山に余裕を持って登れるとクリアです。 ステップ3 「3000m後半から4000mの高所登山」 ヨーロッパアルプスも名峰は4000mを越える山がほとんどです。高所登山特有の登り方をマスターしなければ、いくら体力があっても登ることができません。実際に富士山などに登りながら、ペース配分、休憩の取り方、水分・エネルギー補給など、高所順応の効率よい方法をマスター。特に高所での呼吸法を覚えると歴然と高所順応がしやすくなります。 ステップ4 「雪山登山」 キックステップ、アイゼン歩行、ロープワーク、雪山を快適・安全に歩くためのウエアーなどの装備の知識をマスター。雪に慣れて、アイゼンを引っ掛けないようにバランスよく歩けるようになったら、尾根筋や傾斜のある斜面などバランスが必要な場面でアイゼン歩行を経験。ガイド登山で積雪期の八ヶ岳・赤岳の地蔵尾根が登れるようになるとクリアです。 ステップ5 「岩登り入門」 クライミングジムやアウトドアのゲレンデなどで、三点確保の基本を理解し、しっかりとしたホールドのあるルートを登ることができるレベル。また、ロープで確保された安心感の中で、足がすくまないように高度感に慣れること。たとえば、各ゲレンデの初級ルートや、槍ヶ岳の穂先などをスムースに登れるようになるとクリアです。 ステップ6 「剣岳、キレットなど北アルプス岩稜ルート」 北アルプスの岩稜を含む3000m級縦走登攀。剣岳、西穂から奥穂のジャンダルム、キレットなど高度感のある岩場をスムーズに登攀できる。また、ヨーロッパアルプスのスケール感に対応するために、ゲレンデやクライミングジムで、簡単なルートを腕力で強引に登るのではなく、バランスよく、力を掛けずにスムーズに登ることができればクリアです。 ステップ7 「岩と雪のミックスレベル」 ステップ6をクリアした人の次のステップは、岩と雪のミックスルート。よりバランスが必要で総合的な登攀力が求められます。残雪期の剣岳や冬季八ヶ岳バリエーションルートを想定。岩と雪、場合によっては氷のルートを登攀するためにピッケル、アイゼン、そして手袋を使用した登攀で、総合的な技術、体力、スピードが求められます。 -3-

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